雨にもマケズは、宮沢賢治氏の有名な詩です。小学5年生の時の担任が好きで、宮沢賢治氏の本や詩を教えてくださりました。それから私も好きになり、作品を読みあさりました。あまりにも有名なこの詩は、暗唱できる程になりました。そうして私にとっては馴染み深い身近な詩になりました。
知っているつもりでいました。すべての内容を理解しわかっているつもりでいました。
ところがです。ここ2~3年、私はとても辛い環境に置かれ、身も心もボロボロになりました。自分の心と躰を保つのに精一杯の苦しい状況に対局しました。悶々とした、終わりの見えない状況の中で、ただひたすら内向し、どうしたら自分の精神を高め乗り越えていけるか、そればかり模索し続けていました。
そんな時、「ストン」とこの詩が私の中に入ってきました。わかっているつもりでいましたが、本当の意味で全く理解していなかった事に気がつきました。この詩の偉大さと深さと凄さに身震いする思いでした。驚嘆しました。こんなに凄い詩だったとは……。
言葉では説明できませんが、1行1行の意味の奥深さと宮沢賢治氏の魂レベルの高さを感じてほしい詩です。モデルになった方がいらっしゃるそうですが、その方もまた、素晴らしい人だった事は言うまでもありません。
私も丈夫な体で欲もなく、ほめられずとも憎まれず、いつも静に笑っているようなそういう人になりたいです。まさしく人としてあるべき究極の理想の姿だと思います。
皆さんも、この詩の深意をどうぞ味わって朗読してみて下さい。
写真(ネットWikipedia®等から引用)
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ