『人生は素晴らしいものだ』
オグ・マンディーノ 著 伊藤知子訳
原題は、the greatest success in the world
読むほどに引き込まれ、読み応えのある本でした。古代ローマ時代の設定、エリコの町やイエス、ザアカイ、ピラト、ヨシュアなど聖書に出てくる名前の人物登場。聖書に記されている奇跡話の描写等、日本人には馴染みの薄い世界ですが、いつの間にか映画を観ているような気持ちで、夢中になってページをめくっていました。スケールの大きさと、オグ・マンディーノの卓越した作家としての才能を感じる傑作です。
never give up
マンディーノ哲学とそのメッセージが心に響きます。聖書の世界に物語を設定し、そこに新たな息吹を吹き込み、ストーリーをイキイキと展開させる著者の創造力に圧巻です。9つの成功の秘訣を主人公の言葉として伝えています。物語を読んでいるのに、哲学書を読んだような読後感です。著者の他の作品も読んでみたくなりました。
折しも、この本を読む1週間前にたまたま借りたDVDが『ベンハー』でした。古代ローマ時代が設定背景の作品です。不思議な偶然にビックリです。こんな事もあるのですね。おかげで、読書中の頭の中の想像力がより鮮明になりました。
【成功のための9つの知恵】
1・日々熱心に仕事に取り組みなさい。その働きがあなたの未来を決定する2・忍耐によって運命を支配できることを学びなさい3・航路を明確に海図に書き込みなさい。漂流者とならないために。4・陽光の中を旅する間に暗闇に備えなさい。5・微笑みをもって逆境に立ち向かい、屈服させなさい。6・行動なき計画は消え去る夢にすぎないことを悟りなさい。7・心にかかった蜘蛛の巣を一掃しなさい。それが心をふさいでしまう前に。8・荷を軽くしなさい。目的地に到着できるように。9・心にかかることを、今、行いなさい。それができるうちに。
そして実は10番目の知恵が最後に出てきます。
【成功のための知恵】追加
10・他の何者かではなく、自分自身であるために努力しなさい。
壮大な物語を通して、この法則のひとつびとつが説明されていきます。物語を通してこの知恵が意味する内容を学び、納得し共感していく感じです。
読み応えのあるストーリー。独特の世界観。
機会があれば、マンディーノ哲学をどうぞ!