『限りなくシンプルに、豊かに暮らす』
枡野俊明 著 PHP研究所
曹洞宗住職で、庭園デザイナーでもある枡野俊明氏が、禅の思想をもとに書いた本です。底辺に流れる禅の考えが、心に響きます。
ほんとうの豊かさとは、心の豊かさにある。
情報に溺れ、物欲に翻弄される現代人に、真の豊かさとは何か、真の幸せとは何か、そういう気づきを与える一冊です。禅の世界観を日常に落とし込む筆者の卓越した文力は圧巻です。
シンプルに暮らすとは、自分にとって大切なものを見極めること。
簡素な暮らしを心がける。幸せとは、足ることを知ること。無心になる。一つ一つ、丁寧に為す。
毎日を生き切る。身の丈に合った暮らしをする。損得でものを考えない。
そんな言葉が並びます。
スティーブ・ジョブズも影響を受けたという『禅』の世界。その奥深さに神髄します。
私に多大な影響を与えた一冊。この本に出逢って、私は『禅』の世界に興味を持ち始めました。片付けや、身の回りの整理整頓、断捨離、掃除、物を大切にする事、そういった生活の中の全てに通ずる精神が流れています。物欲に溺れず、地に足がついた丁寧な暮らしをしたくなります。
ただ自分の為すべきことをしっかりと。
いかに今を生きるかを考える。
何度も何度もこの本を読み返しました。今だになかなか、こういう風にはできていませんが、時々この本の内容を思い出し、鑑みて、丁寧に暮らしていけたらと思います。本の中でも、特に好きな禅の言葉は、『愛語』と『知足』です。
たくさん読んだ後は、感謝している人に心を込めてこの本を差し上げました。読んでくれるといいなぁ〜〜。(^-^)