シンプルに暮らす
ドミニック・ローホー著 笹根由恵 訳
『質の高いものを、少しだけ』『心から喜びを感じて生きる、食べ方、飲み方、人生の過ごし方』本の帯に書かれたその言葉とシンプルな表紙に惹かれて買った１冊です。
私の好きなフランス作家。日本に在住し、日本の生活や禅にも精通する著者が「暮らしの基本は食べること」という軸をベースに織りなす食に関するシンプルな考え方や生き方は、まるで哲学のようでもあり、ダイレクトに心に響きます。
自分で料理した体に良い料理を、控えめにゆっくりと時間をかけて食べる。食べる事の第一目的は、充実した良き人生を送るために、心身を健康に保つこと。料理をして楽しんで控えめに食べる。人生の真髄を突いた深い言葉たち〜。暴飲暴食気味な毎日を反省させられ、もう一度きちんと「食」を考えようと思える内容です。綺麗な写真のページが、本の所々に挿入されていて、それがまた「質の高い」感じを醸し出して素敵です。
本は、第１章・シンプルな暮らしは「食」が基本、第２章・最上の喜びを感じる食べ方、飲み方、第３章・料理は生きる喜びをもたらす、第４章・一つひとつを大切にして生きる、という４章構成になっています。
この本を読むと、日々の食事を振り返り反省させられ、そしてシンプルな素材を生かす料理をしてきちんと暮らそうと思える、そんなお薦めな１冊です。
